データや運用をするのなら「人を信用しない」「ネガティブ」であれ

 

データや運用方法を作るのに向いていると思う人

業界や仕事に思い入れがない

仕事をする上で業界や会社への思い入れなんかが重要視されることが多いと思います。決して間違ってはいないと思うのですが、前のめりの人だけいればいいかというと、決してそうではないというのが、会社やコミュニティ、人の集まるところにおける面白いところだと思います。

イケイケな人が集まったら、攻撃力は高まりますが、守備力はどうなるでしょうか?

思い入れが強い人が集まったら、思い入れの強いユーザーのことは考えられますが、思い入れのない大した興味のないユーザーのことは想像しにくいでしょう。

そして、ほとんどのユーザーが後者だという事実は忘れ去られがちな事実です。

更にデータや運用を作る上では、主観的な価値観はどちらかというと邪魔になることが多いです。常に客観的な立場やスタンスが一番に求められるポジションです。数値扱う人がめちゃめちゃ感情論で話していたら嫌ですよね笑

思いの強い現場の人の気持ちも汲みつつ、コスパや現実可能性などを淡々と伝えなければなりません。その際に業界やら会社などに過剰に思い入れがあると、おかしな方向に引っ張られてしまいます。モチベーションがない方がいいというわけでなく、内なるものやまったく違うところに持てている(作るのが好きとか、仮説を立てること自体に面白みを持つとか)ことがキーになるのではないでしょうか。

人を信用しすぎない

人間全てを全面的に疑えって話ではありません。笑

僕らのポジションは一歩引いたところにいるために、少し広い視野を持つことが他の人たちよりも容易になっていると感じます。

逆に現場に近いほど、どうしても一人一人の顧客に思考が引っ張られます。また、声の大きい顧客にぶつかるとあたかも10人がそう言っているかのように話してしまうケースなどもあります。(悪気なく)

これは私自身も現場で作業をしてきたので、非常に気持ちがよくわかります。だからこそ、信用しすぎてはいけないのです。鵜呑みにしないという方が適切かもしれません。

「新しいデータを取得したい」

「新しい運用をするからこんなものを作れないか」

「既存の運用方法を変えたい」

こんな話が出てきたら、私はミーティングを設け、一度直接話す機会を設定します。何でそれをしたいのか、背景などから聞いていくと多くの場合は、それは解決方法になっていなかったり、そんな複雑な方法を取らなくていいことが多いためです。

中には無駄にスプシの列を増やすことで解決しようなどと安易な方法を提案されますが、500万セルの壁や、将来的な分析のしにくさ・管理コストの高さなどを考えていないことが非常に多いです。

また現場のフローの背景を理解できておらず、自身が要らないと思うから要らないというケースもあり得ます。

まずは疑いの目を持ち(当然表には出しませんが笑)、徹底的にヒアリングすることで、問題解決に近づきます。

これらの背景から人を信用しすぎない人は向いていると思うのです。

ネガティブ

ネガティブが武器になる仕事ってまさしく、データや運用を考える人だったんだなと最近強く感じています。

仕事のできる人にはポジティブな人が多いです。多くの仕事においてはポジティブなことが良い方向に出ると思います。こと、データや運用関連においては異なるのです。

自身では今まで何気なく作業していたのですが、同じような作業を別の人がした時に決定的な違いに気がつきました。

その方法で行なった場合に起こりうるリスクや例外パターンがどの程度出てくるのかということに気があまりいかないのです。自身がリスクや例外を当然のように想定して動いていたので(当然、いきなり完璧なものを常に目指すということではなく、網目の細かさの違いみたいなイメージです)、かなり衝撃的な発見でした。

そして、それは別に私が非常に緻密な仕事をするから・・・
というわけではなく、リスクに目がいく、将来的な危険をなるべく避けたいという人間性であったことに尽きると思うのです。

もちろんネガティブでなければ絶対できないというわけではないと思うのですが、リスクに目を向けることが自然にできるというのは、非常に素晴らしい資質だと思うのです。